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一季一遊

日常の覚え書き。コメントできません。

母のこと。

ずっと長いこと流動食だった。鼻から通していた管が外れた。よく嫌がって引き抜いていたが必要なくなったので、付けられていた手袋のようなものも外れた。だが長いこと拘束されていた手はすっかり動かなくなっている。食べさせてもらうことに変わりはない。流動食から少しだけ固形に近いものも含まれるのだろう。これからはわざわざ外さなくてもいつでも手を取ってあげられる。爪を切ってあげられる。私は下手くそでよく切りすぎて血を出してしまっていたけど。

これまでそれは本当に必要だったのだろうか。なければいつでも手を動かせたのに。手を取ってあげられたのに。爪もこんなに硬くならずに確認できて切ってあげられたのに。そういうことが残念でならない。でもいまは、ただとにかく元に戻った。少しだけでも。それは喜ぶことなのかもしれない。

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